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改めて訪問看護師と訪問介護士の違いを知る

訪問看護と訪問介護は、一見すると似たような印象を持っているのではないだろうか。実際のところ、この二つのサービスは利用者の年齢層も利用条件にも大きな違いがある。訪問看護とは、訪問看護師が患者の自宅に訪問して、主に患者の病気に対するケアを行うことである。体温・血圧等の健康観察やリハビリの補助、患者の主治医から指示を受けて検査や治療の補助を行うこともある。患者に応じたきめ細かな対応が出来ることが特徴で、患者とその家族は安心感を得ながら在宅治療を継続することができる。

また訪問看護師側も、対話で治療の不安を取り除くアドバイスを行うなど、患者とじっくり向き合ったサービスを提供することが可能である。赤ちゃんから高齢者までと、患者の年齢層は幅広い。サービスを受けるには、主治医から発行される訪問看護指示書が必要だ。一方の訪問介護は、介護福祉士やホームヘルパーが利用者の自宅に訪問して、主に日常生活のサポートを行うことである。食事の介助や入浴の介助、利用者が自分で行うことが困難な洗濯や掃除等の一般的な家事など、医療的な部分を除いたサービスの提供を行っている。

訪問介護の利用ができる対象者は、住んでいる地域の自治体から要介護1〜5の認定を受けた65歳以上の高齢者と定められている。また、特定疾病が原因で介護が必要な場合は40歳から利用可能であるが、利用者の多くは日常の介護が必要になった高齢者という点が特徴だ。役割は違っても、どちらも在宅療養者・要介護高齢者にとって心強い存在となっている。